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本稿では星空撮影に必要なカメラの知識について解説する。前提としてここでいう星空写真とは背景を含めた広角での星空写真である。望遠鏡や赤道義を使用した本格的な天体写真ではないのでご了承いただきたい。ポイントとしては一眼レフカメラ(ミラーレス一眼カメラ)のマニュアルモードが何となく使えるレベルであれば問題ない。ISO感度、シャッタースピード、f値が何なのかざっくり理解していれば問題ないだろう。ただしこれが全く分からない場合は入門書やYouTubeの入門講座などを一通りチェックし何度か実験を繰り返し体感した方がいいだろう。
カメラについては素人なのでエンタメ感覚でご覧ください。
目次
カメラ撮影の基礎知識
色々と星空写真に必要なことをまとめてみた。カメラ撮影の基本的なことを網羅できるので初心者にとってはいい練習になるのではないだろうか。
マニュアルでの露出
基本的にスマホでも一眼レフでも星空撮影はマニュアルモードを使用する。マニュアルモードとは露出を決める以下のみっつの値を手動で決めるものである。
- ISO感度
- シャッタースピード
- f値
この意味が分からない場合は星空写真の前にカメラ入門が必要である。入門といっても3時間くらいあれば理解できる。
やり方としてはこんな感じだろうか?
- 書籍や動画でマニュアル露出の概要について確認(60分)
- 手持ちのカメラでマニュアル露出を実験(60分)
- 暗い場所で長時間露光(低速シャッター)を実験(60分)
ま、これだけやれば何となく理解できるハズ。マニュアル露出を覚えておくと色々とカメラ撮影に役立つので無駄な知識にはならないはずである。
マニュアルフォーカス
昨今AIによる瞳認識などもありマニュアルフォーカースするケースが減っているような気がする。星空写真ではマニュアルフォーカスが必須。カメラのフォーカスモードをマニュアルに切り替え、フォーカスリングで調整するだけ。ただ、星が見にくくフォーカスを合わせづらいので基本は拡大して対象の星が点になるように調整する。無限からすこしづつ絞って合わせる。
真冬の屋外だとこの作業がしんどいので普段マニュアルフォーカスを使わない人は練習しておいた方がいいだろう。そもそもマニュアルの切り替え方法も調べないとわからないことが多いのだ。
ブレの種類
ブレというのは被写体や背景などがぶれてにじんだような状態のことを言う。このブレには二種類ある。
- 手ブレ
- 被写体ブレ
手ブレとは撮影しているカメラが動いてブレるもの、被写体ブレとは撮影対象が動いてブレが発生するものである。星空写真ではこのふたつのブレに対応しなくてはならない。
手ブレ
カメラが動かなければ良いだけ。カメラ本体のシャッターボタンを押した反動でブレが発生するので星空写真ではタイマー撮影やレリーズケーブルを使用する。あと重要なのが三脚である。風が強かったり地面が安定していないとカメラに動いてしまう。とにかく重く剛性があるほど良い。三脚に付属したフックなどで重さ調整できるので使うといいだろう。大型三脚は使いどこが少ないので星空写真に慣れてきてから検討した方がよい。
被写体ブレ
星は地球の自転に合わせて移動するので基本長時間露光するとブレる。広角であるほどブレは目立たなくなるが星が点で写るように調整した方がいいだろう。星空写真ではこれをシャッタースピードで調整する。よく言われるのが「200ルール」とか言われるものである。これは200を焦点距離で割った値をシャッタースピードにするというものである(実際には200~500とかいろいろなパターンあり)。
シャッタースピードをどうするかは現像やレタッチなどの後処理にも影響するので色々と実験して研究した方がいいだろう。とりあえずはじめは200ルールで問題ないと思う。後処理で気になれば次回の撮影でISO感度とシャッタースピードを調整すればよい。やはり自分で試さないと課題は見えないので実践が重要である。
構図
構図は写真の教本などで勉強すればよい。背景を含めた星空写真で重要なのは水平である。一眼レフカメラなどには首位潤貴機能が付いてるのでこの機能をONにしておく。後工程で調整できないこともないが基本撮影じに水平は必ず出す。これも寒い冬にやるのは辛いのれ練習しておいた方がいい。水平器の表示方法が現場でわからないとか地獄である。
インターバルタイマー撮影
カメラによってはタイムライプス用の撮影機能があったりする。なんでスチル(静止画)なのに複数撮影するの?と思うかもしれないがノイズ除去の合成用(加算平均合成)に複数枚の同じ写真が必要になったりするからである。まず手持ちの機材にこの機能があるか確認しあれば使えるように練習(準備)しておこう。
ノイズ除去
カメラにはノイズ除去(高感度ノイズ除去)などがある。星空撮影の場合はノイズは後処理するため基本ノイズ除去はOFFにしておく。そもそも勝手にノイズ除去されてしまうカメラもあるのでどこまで効果があるか不明だが・・・。
三脚と手ブレ補正
カメラユーザーであればあたり前かもしれないが、三脚使用時は手ブレ補正をOFFにするのが一般的である。手ブレ補正はカメラが揺れていることを前提にした機能なので手振れが基本発生しない三脚使用時は相性が悪いらしい。なので、カメラの手ブレ補正機能をOFFする方法は確認しておいた方がいいだろう。
まとめ
星空写真で必要な情報をまとめてみたが意外ひ広い範囲となった。逆に言えば星空写真を思い通りに撮る事ができれば撮影技術がかなり向上するような気がする。星空写真は普通の写真と違い現像までの工程が長いのでそれはそれで楽しい。カメラに興味があるなら是非とも星空写真にチャレンジしていただきたい。
- 星空写真の前提知識はカメラ撮影の基礎を網羅している
- カメラ機能は覚えるだけでなく実践して身に着けないと現場で失敗する
- 失敗も良い教訓になるのでとにかく実践あるのみ
星空写真は手間ですが面白いです。