壁に穴を空ける前にやっておきたいこと~壁紙を残せば原状回復できる~

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壁掛けテレビと掃除機のブラケットの位置を変更したら壁に穴が残ってしまった。何とか塞いでみたものの仕上がりはイマイチ。今回はこのようにならないための方法をお伝えする。やり方は穴を空ける前に壁紙をカットしておくだけ。穴を塞ぎたい場合は壁紙をのりで張り付けるだけとかなり簡単。これから壁に穴を空ける方は事前に本記事を参照していただきたい。

注意事項

完全に回復するわけではないので賃貸の場合はご注意ください。

壁紙をカットしないとこうなるという失敗例がこちら。色合いが違うため補修ヶ所がかなり目立ってしまう。こうならないためにも穴あけ前に壁紙を事前にカットしておきたい。

壁に空いた穴を紙ねんどを使って何とかする

壁紙原状回復の実験

サンプルを使って原状回復できる壁の穴あけを実験してみた。ちなみに、筆者は最近壁紙貼り替えのDIYにはまっている。

サンプルの作成

家の壁を実験台にできないのでサンプルを作成した。SPF材に壁紙を貼り付けた。通常は石膏ボードと呼ばれる建材であるが今回の実験は穴をふさぐだけなので木材を使用。これを壁と見立てて穴あけヶ所の原状回復を実験する。

穴あけシナリオ

直接穴を空けるパターンと壁紙をカットするパターンの二通りで実験する。金具の取り付け取り外しは実験では省略。

実験の流れ
  1. 壁に穴あけ
  2. 金具取り付け
  3. 金具取り外し
  4. 穴の補修

以下はダイソンの充電台ブラケットの取り付け記事である。壁紙を残さなかったので失敗したが参考まで。

ダイソン収納用ブラケット取り付け~下穴不要石膏ボードアンカーを使って大失敗~

穴あけ前のひと工夫

カッターを使って穴を空ける場所の壁紙をはがす。カッターは出来るだけ切れ味の良い物を選択。

穴を空ける場所を中心に「コの字型」にカットする。カットする大きさは取り付け金具で隠れる範囲に調整する。取り付け金具が小さい場合は穴ギリギリに壁紙をカットする。

Point

カットする位置は重要なので慎重に確認すること。大き過ぎると金具から壁紙がはみ出て、小さすぎると穴あけ時に壁紙を傷つけてしまう。

子の字型に壁紙をカットしたら角から剥がしていく。壁紙には層があり薄い紙部分を残して剥がれるようになっている。

薄い紙部分を残してこのように綺麗にはがれる。

余談であるが、使用したのはNTカッターのA-300とオルファの特専黒刃。切れ味を考えるとデザインナイフでもよい。カッターの切れ味に興味のある方は以下の記事を参照。

オルファ替刃の切れ味と耐久性を検証~スピードブレード、特専黒刃、ステンレスなどを比較~

壁に穴を空ける

壁紙をはがした部分とはがさない部分に5ミリの穴を空けた。本来は、取り付けるネジの大きさに合わせて下穴を空ける。

またまた余談であるが穴あけのキリはスターエム製を使用。木工用の穴あけビットを買うのであれば少し高くてもスターエム製をおすすめしたい。切れ味耐久性ともに優秀。

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金具取付

金具をネジで固定する。今回実験では金具を合わせるだけ。ちょっとカットした壁紙が多すぎてはみ出しているの。もう少しカットする壁紙を小さくしておけばよかった。カットする壁紙の大きさは取り付け金具に合わせて調整しよう。

適切な大きさで壁紙をはがしておけばほとんど目立たない。

穴を埋める

金具取り外し後に穴を埋め原状回復する。

今回は100円ショップで売られている補修材を利用。小さな穴であれば紙粘土でも問題ないと思う。補修材だと100円であってもコスパが悪い。

まずは直接穴あけした部分に補修材を塗っていく。壁紙との境界がないのではみ出さないように注意。手間だがマスキングテープした方が無難。穴と壁紙の境が見えなくなるように上手くなじませる。表面が凸凹している壁紙であれば似たように仕上げると目立ちにくくなる。白以外の壁紙の場合はアクリル絵の具で着色してもよい。

次は壁紙をはがした部分の補修。深く考えず平らになるように穴を埋めるだけ。ヘラで平らにしよう。

パテが引くので0.2ミリくらい盛っておく。小さな穴であれば適当にやっても目立たない。

下地調整

パテ部分を平らにする。正直ここまでする必要はないと思うが参考まで。

ヤスリがけする時に壁紙を痛めるのでマスキングテープで保護する。

240番の紙やすりで平にする。壁紙をかぶせるので粗目で問題ない。

ほぼフラットに仕上がった。

壁紙の貼り付け

剥がした壁紙を貼り付ける。紙なので紙を接着できるものなら何でもよい。一応専用の壁紙用のりもあるがわざわざ用意する必要はない。

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今回は木工用ボンドを使用。壁紙用のりに比べ粘土が高いので少し水で薄めて使用する。

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壁紙は通常のりをつけてのりが馴染むまで時間を置く。木工用ボンドだとすぐに固まってしまうので壁紙に水を付けておく。壁紙は水に塗れ柔らかくなると周りの壁紙と馴染みやすくなり隙間が見えにくくなる。

壁紙と水がなじんだら水で薄めた木工用ボンドを塗る。塗り残しがないようにしっかりボンドを付ける。特に境ははがれやすいので注意。

ボンドを塗ったらフタを閉じるように貼り付ける。強めに押して圧着。はみ出たボンドがあれば濡らしたウエスでふき取る。余分なボンドが壁紙に付くとその部分に変な光沢がでて見た目が悪くなる。

うっすらカッターの切れ目が見えるが及第点だろう。かなり気にしないと補修ヶ所を見つけることはできない。

カッター傷の処理

ここからはおまけ。カッターなどの傷を補修材で埋める。ジョイントコークは木工用ボンドと違い乾燥しても透明にならないので穴を目立たなくすることができる。

ジョイントコークを少し指に付けてカッターの傷に塗り込む。余分な補修材は濡れたウエスでふき取る。ここまでやる必要はないが気になる人はチャレンジ。ジョイントコークは多くの色展開があり壁紙に近い色を選ぶこと。

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仕上がり確認

左の白い点が補修材だけの部分。右側が壁紙をはがして貼り付け直した部分。カッターの後がうっすら見えるがほとんど目立たない。

今回使用した壁紙は少しベージュがかっていたので白の補修材が少し浮いてしまった。白い壁紙であればもう少し目立たない。

まとめ

最近趣味で壁紙の貼り替えをしていて思いついたので記事にしてみた。壁紙をカットして逃がしておけば原状回復ができる。ほとんど手間はかからないので壁に穴を空ける前に壁紙をカットしておきましょう。

ポイント
  • 壁紙を事前にカットしておくと原状回復できる
  • 壁紙のカットはそれほど手間がかからない
  • カットした壁紙を戻せば跡はほとんど目立たない

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