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木工歴はそこそこだが丸ノコは危険なイメージがあり今まで使ってこなかった。しかし使ってみると便利すぎ。手ノコに比べたらあり得ないスピードでカットできる。もっと早く買っておけばよかったと後悔。趣味で木工をやっていて丸ノコ持っていない人におすすめしたい。自宅でキレイに直線、直角のカットができるのは魅力です!!
便利な丸ノコではあるがキックバックと呼ばれるちょっと危険な現象が発生することがある。キックバックとは丸ノコの刃が何らかの理由でロックしてしまい本体が手前に飛んでくる現象である。切り捨て部分が長い材や反りなどの歪みがある材をカットすると発生することがある。そのような材は丸ノコではなく手ノコでカットした方がよい。それ以外の材であれば比較的安全にカットできる。
丸ノコは手ノコにくらべ危険な工具です。取り扱いには十分注意してください。はじめて使う場合は経験者に立ち会ってもらうことをおすすめします。
目次
丸ノコ選び
趣味のDIYであれば1万円前後のモデルで十分。あとは好みで。
刃の大きさ
主な刃の直径は125mmと165mmの二種類。歯の大きさで1度に切れる木材の厚みが異なる。
この165mmのモデルだと57mmの厚さまでカットできる。重さ3.0kg。
125mmだと46mmまでカット可能。重さは2.2kg。
125mmでも十分にツーバイフォーをカットできる。小さい方が軽く取り回しが楽なので当初125mmを検討していたがコスパが悪いので165mmを購入。重くて腕が疲れるが安定感があるので良しとする。予算に余裕がある場合は軽いものを選んだ方がよい。コスパを考えるなら売れ筋の165mmがおすすめ。
電源の種類
充電式は価格が3倍以上高いので趣味のDIYならコンセント式がおすすめ。
100Vコンセント | ・充電式に比べ安い ・コードがあるので取り回しに制限あり ・安定した電源供給 |
充電式 | ・コンセント式に比べ高い ・コードレスなので取り回しが楽 ・バッテリーパックが高価 |
筆者が購入したモデル。特にこだわりはなかったので売れ筋で評判のいいものを選んだ。
これは充電式でも安い方。容量の多い電池パックを付けると価格は5倍以上になる。
替え刃
丸ノコについて調べていると「替え刃」が強くおすすめされていた。丸ノコ初心者なので評価が良く他サイトでおすすめされているものをチョイス。
使ってみたが断面がかなり綺麗。切れ味もよくSPF材がサクサク切断できる。それほど高いものではないので買って損はないと思う。
makitaの付属品と比べると刃の数が違う。歯数が多い方が切断面が綺麗に仕上がる。ただし、切断スピードは遅くなるデメリットあり。
購入直後にくろ+に変更。付属の刃は緊急時の予備として保存しておく。
購入時のSPF材の断面。どうやったらここまでボロボロになるのかと思う。
以下は、くろ+の断面。びっくりするくらいツルツル。
キックバックを4回、SPF材を30回カットしたあたりから急に切れ味が悪くなってきた。キックバックが原因なのか耐久度に問題があるのか不明。初心者なので使い方が悪かったのかもしれない。
DIY初心者へのおすすめ丸ノコ
はじめて買うなら売れ筋の165mmがいいだろう。価格がピンキリで高いものだと10倍くらい価格差がある。
価格を押さえたい場合はこれ。レビュー評価も高く売れ筋ランキング上位のため無難。
もう少ししっかりした作りのものが良ければこれら。この価格帯になると台座がしっかりしてくる。
仕上がりに少しこだわりたい場合は別売りのチップセットを使う。丸ノコは本体よりも刃の性能が重要な気がする。
- 品数が多くコスパの良い165ミリモデルがおすすめ
- 趣味ならコンセント式で十分
- 仕上がりは本体よりも刃で決まる
基本的な使い方
電動工具の中でも見た目危険な感じがする。しかし使ってみるとそれほど怖くなかった。これがあるとDIYの幅が格段に広がる。
- 基本的には丸ノコには丸ノコ定規(ガイド)が必要
- 基本は作業台で固定してカットする
- カットした木材は巻き込まないように落下させる
ツーバイフォーのカット手順
ツーバイフォーのカットを例に手順を説明する。基本は同じなのでワンバイフォーも同じ方法でOK。広い面の天板などは大きい丸ノコ定規が必要となる。
(1) 木材に墨を付ける
精度はあまり気にしないので0.5mmのシャープペンで墨付け。墨外をカットするイメージ。可能なら直尺で計測。長さが足りなければコンベックスでもOK。
ツーバイフォーのカットと直角確認なら200mmのスコヤで十分。ツーバイフォーを数本並べてまとめて墨線を引くならもう少し長いものが必要になる。
(2) 作業台に木材を固定
作業台にカットするツーバイフォー材をクランプで固定する。クランプは丸ノコの本体がぶつからない位置にする。刃が作業台に近すぎないように注意。
以前血迷って購入した6インチのダブルヘッドクランプ。重量があり超強力に締め付けることができる。木工でここまでの強度を必要としないので買うならもう少し軽くて安いやつがいいと思う。重いので扱いにくい。
10年以上前なのでどこで購入したのかまったく覚えていない。以下はAmazonの類似品。
(3) ガイドで墨線に合わせる
カットする木材にガイドを当てて丸ノコをのせる。丸ノコの台座にある切れ目から墨線を調整。
(4) ガイドに沿ってカット
刃が木材に当たらない位置からレバーを引いて丸ノコを起動。台座とガイドに隙間がないのを確認しながらゆっくりと丸ノコを進める。
最後ゆっくりカットすると重さで材がもげてしまうため最後は一気にカットする。
ツーバイフォー1本のカットなら200mmのガイドで十分。
ツーバイフォーをまとめてカットする場合はこちら。
(5) カットした木材落下
カットが完了し木材が落下したら完了。カットした材が丸ノコの刃に当たるとキックバックしたり木材が飛んできたりして危険。落下する木材が長い場合は刃に当たりやすいので注意が必要。
墨線と精度
丸ノコの切り口は台座にある切れ目で確認する。ガイドがあれば何とかまっすぐ切れるが精度は上げにくい。丸ノコ本体が重いので微調整ができず墨際に上手く持っていけない。頑張っても0.2ミリ程度の誤差はでそう。精度を出すにはガイド等で工夫する必要がある。
カット木材の固定
慣れないうちは木材をクランプで固定する。慣れてきたら固定しなくてもガイドだけで十分カットできる。
作業台
基本的に丸ノコは作業台の上で使用する。無理な体勢になると事故の原因にもなる。特に初心者は作業場所に注意したい。
革手袋と作業着
力の入りも違うので革手袋は必須。あると作業がかなり楽になる。怪我を防ぐためにも作業着を着用する。
ワークマンで購入した革手袋。ワークマンの中ではかなり高価だが丈夫で柔らかく使いやすい。木工以外での作業にも使えそうでかなりおすすめ。
丸ノコ用ガイド
丸ノコは直線、直角のカットがメイン。刃をまっすぐ進めるため基本的にはガイドを使用する。初心者は特にガイドがないと加工は難しい。
ツーバイフォーのカット
200mmのガイドでツーバイフォーなら十分にカットできる。
板材のカット
大きい材をカットする場合は大きいガイドが必要になる。
丸ノコ台
丸ノコは重心が左にあるので刃の部分が台から出ていても安定して置くことができる。写真は一眼レフを購入した時におまけでついてきた踏み台。
このサイズだと1,000円以下で購入できる。以下は類似品。
木くずの掃除
ガレージに眠っていたツインバードが日の目を見ることになった。屋外用として再デビュー。コードレスではないが吸引力があり乱暴に扱ってもなかなか壊れない。コスパ最強!!
キックバック
丸ノコの刃がカットした木材に引っかかり丸ノコ本体が衝撃とともに材から離れる現象。筆者は約100カットで7回ほど体験したが毎回冷や汗がでるくらいビビった。慣れないうちはキックバックするものだと思って慎重にカットしよう。
安全に丸ノコを使用する
丸ノコの使い方やキックバックの仕組みを十分に理解したうえで挑んだがキックバックしまくり。かなりの衝撃で何度やっても冷や汗が出てくる。本体が3kg以上と重いため丸ノコ本体が作業者に飛んでくることはない。ただしカットした材が引っかかり飛んでくることはある。
初心者の場合はどんなに注意してもキックバックが発生すると思う。キックバックが起きたときにできるでだけ安全に対応できるよう準備。
- 丸ノコの正面に立たない
- 音が変わったら止める
- カットスピードを上げ過ぎない
丸ノコを使う時の姿勢
丸ノコのカットするライン上に立たない。キックバックするとカットするライン上に丸ノコ本体が飛んでくるので半身ずらして使用する。
カット中の音に注意
反った材でキックバックする時はたいてい音が変わってくる。カット中に音が変わったら一度止めて木材に刃が挟まっていないか確認する。
カットスピード
焦ってカットしない。変に力が入ると切り口が斜めになってキックバックしてしまう。台座が平面に密着しガイドに隙間が無いのを慎重に確認しながらカットする。ガイドから隙間できてしまったらあきらめて別の場所をカット。
キックバックするケース
丸ノコの刃が通った部分が常に同じ幅になっていればキックバックは発生しない。何等かの理由で丸ノコの通り道が狭くなると刃が引っかかりキックバックが起きる。筆者が実際にキックバックした例を紹介する。
- 切り捨て部分の下に台を置くと危険
- 切り捨て部分が長い場合は注意
- 反りなどの歪みがある材は注意
両端を台座に載せてカットした場合
切り落とした木材が地面に落下し凹むのが嫌だったので補助台を使ったのだが大失敗。
この状態でカットするとカットしてフリーになった木材が中央に落下する時に丸ノコの刃に当たってしまう。補助台が支点になるためどうしてもフリーになった材が丸ノコに干渉してしまう。このやり方は高い確率でキックバックするのでやめた方がいい。
以下の状態で真ん中をカットするとキックバックする。このあとキックバックを初体験することに・・・。
切り捨て側の材が長い場合
補助台を使った反省から長い材をそのままカットしたらまた失敗。カットした材が長すぎて地面に接地後丸ノコの刃に当たってしまった。結構な勢いでキックバックしたので本当に焦った。切り捨て側が長い場合のカットは本当に難しい。
複数の材をクランプで固定した場合
切りそろえのため複数の材をクランプで固定して切ったがこれも大失敗。派手にキックバックして危なかった。
反った木材をクランプで強制したのが原因。反りのある材でも単体であれば問題ないがまとめて切ると危険。
切りそろえる場合は反りがほとんどない材を選んだ方がよさそう。しかし、SPF材はアバウトで完全に反りや歪みがない材が少ないので個別カットをおすすめする。
3本まとめてクランプ固定して切ろうとしたら思いっきりキックバックしてしまった。
自作ガイド
天板を作る場合など同じ長さの材を何本も作りたい場合はガイドを使うと便利。
- 基本はクランプと定規を使った簡易ガイドで十分
- 大量に同じ材をカットする場合はガイドを自作
- SPF材はサイズにばらつきがあるのでガイドを作る場合は要注意
簡易ガイド
ツーバイフォーをカットする場合は下と長さ方向を固定すればよい。後カット位置を固定するため木っ端で丸ノコガイドを固定する。廃材と市販の丸ノコ定規があれば同じ長さでカットできる。ただしツーバイフォーだと400mmくらいの定規が必要になる。ガイドを自作するよりこの方法の方がおすすめ。
ちなみに材が狂っていると同じ長さで切れない。
実際に簡易ガイドで角材をカットしているところ。切り出す数が多い場合はかなり生産性が上がる。自作ガイドに比べ手間がかからないのでおすすめ。
自作のツーバイフォー用ガイド
大量にカットする必要がある場合は自作した方が効率がよい。アルミアングルだけあれば作成可能。SPF材は大きさにばらつきがあるのでガイドの幅は大きめにした方がよい。筆者はピッタリ作ってしまい大失敗した。
実際に作成したツーバーフォーカット用ガイド。SPF材の大きさがバラバラであまり役に立たなかった。次回使う場合は幅と高さに2mmくらいの余裕ができるように改造したい。
長い木材のカット
1800mmから900mmを切り出す場合どうしても切り捨て部分が長くなってしまう。切り捨て部分が長いとキックバックする可能性高くなる。どうすれば安全にカットできるのだろうか?ネットでしつこく調べたが答えが無かった・・・。
- 切り捨て部分が長い場合は基本的に手ノコを使用する
- 丸ノコだけで切り落とす場合は斜めの補助台を使用する
- 角がもげるので手ノコがおすすめ
とどめは手ノコ
長い材の切り出しで何度かキックバックして難しいことに気づいた。手軽に安全に切る方法は手ノコ。
手ノコなら100%キックバックしない。SPF材ならサクサクカットできるので手ノコで1/4くらいカットするつもりでいいだろう。切り捨て部分が長い場合は手ノコでのカットがおすすめ。
- 墨線から5mm以上残して丸ノコで途中までカット
- 残った部分を手ノコでカット
- 丸ノコで余分な部分を墨線でカット
ざっくりカットなのでライフソーを使用した。精度の高い本気用ノコは別にあるが現在行方不明。
斜めの補助台
長い材のキックバックのパターンは2つ。ひとつが補助台を使って切り捨て部分を巻き込む。ふたつめが切り捨て部分を落下後に巻き込む。
切り捨て部分が刃に近づかないように逃がせば何とかなると思い補助台を低い位置にして斜めにした。この補助台であれば落下する材が再び丸ノコの刃にふれることはない。ゆっくり落下するので材のへこみも防ぐことができる。
ただし最後ゆっくり切りすぎると角がもげてしまう。心配なら無理せず手ノコで仕上げた方がよい。
斜めの作業台を作る余裕がなかったのでちゃぶ台を流用。落下した材はスムーズに下に落ちた。もう少し角度が緩くてもよさそう。
角がもげるとこんな感じでどちらかの材が欠損してしまう。
スタイロフォームを敷いてのカット(追記:2021/09/10)
スタイロフォームを敷いた方がよさそうというコメントをいただいたので追記する。スタイロフォームを使ったカットはYoutubeや近所の職人さんを見て知っていたが使ったことがないので記事に含めなかった。調べてみると量端の大きな木材をカットする時にはかなり有効な手段に思えたのでここに追記した。次回チャンスがあれば筆者もスタイロフォームを使って木材をカットしてみたいと思う。
スタイロフォーム
スタイロフォームとは断熱材で発泡樹脂で出来ている。ホームセンターなどで1,000円前後で入手可能。安価ではあるが場所をとるのが難点。
スタイロフォームを下敷きに
YoutubeのDIY系動画でもこのスタイロフォームを下敷きにして木材や石膏ボードなどをカットしているシーンをよく見かける。この方法だと完全にカットし終わった時に抑えていない方の木材が動きにくいのでキックバックも起きにくくなる。
大きいカットはスタイロフォームが無難
木材を中心でカットする場合など押さえる方とフリーになっている木材両方が大きい場合はスタイロフォームを使ったカットが無難。完全にカットしても木材がほとんど動かないと思うのでキックバックも起きにくいはず。ただし思いっきり反り返ったものはキックバックしそう。
量端の大きい木材のカットはスタイロフォームを敷いてカットするとキックバックしにくい。
細かい調整は作業台
スタイロフォームを下敷きにした場合木材をクランプで固定しずらい。墨付けした際のギリギリを狙うような場合は作業台に乗せてカットした方が精度が高くなるはず。スタイロフォームだと木材を固定した時に歪む可能性がありキンキンの微調整は難しいと思う。
まとめ
丸ノコを使う前にブログやらYoutubeで徹底的に予習したが全然だめだった。もう、キックバックしまくり。机上と実践がここまで違うとは思いもしなかった。切り捨て部分が長い木材のカットは調べても答えが無かったので試行錯誤しながら何とかカットできた。丸ノコに慣れるまでは多少実践経験が必要。
手ノコに比べると丸ノコの生産性は100倍くらいありそう。そのくらいカットが楽になる。ホームセンターでカットしてもらうのもいいが丸ノコがあれば自宅で好きなタイミングで好きなサイズに簡単にカットできる。DIYの幅がぐんと広がる。とくにSPF材を使った木工DIYに挑戦する人に丸ノコはおすすめ!!
- 切り捨て部分が長い場合は手ノコを使用する
- 反りなどの歪みの材はキックバックしやすいので注意
- 初心者は必ずキックバックするので覚悟して扱うこと
長い材ですが、下にスタイロフォームを敷いて切るのはどうでしょうか?
材が落ちないので挟まないかと
おぐさま
コメントありがとうございます。
スタイロフォームを使った方が木材が動きづらいので安全かもしれません。
ホームセンターなどで安価に購入できるのでこの方法もおすすめできそうです。
本文にもその旨を追記させていただきます。