【書評】ブログで5億円稼いだ方法~知識の無い方は勘違いする可能性があるので注意~

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気付いたらAmazonのレコメンドに「ブログで5億円稼いだ方法」キャッチーなタイトルの本が目に入った。俗にいう「稼ぐ系」は怪しいのだがAmazonのレビューを見る限りよさそう。本サイトのテコ入れもしたかったので試しに購入して読んでみた。結論を言うとこの本を読んで著者と同じように利益がだせるとは到底思えない。著者の能力、ビジネスのタイミング、運がマッチして成功しただけで筆者からすると「宝くじに当たりました」と何ら変わりはない。行ってしまえば「タイトル詐欺」である。もしタイトルが「初心者向けブログ運営の基本」だったら問題ないと思うがそんなタイトルじゃ売れないからな・・・。ブログやサイト運営のテクニックの基礎を学びたいのであれば良いが「お金を稼ぎたい」人にとっては少し物足りないのではないだろうか。本サイトは趣味でやっているのでほとんど収益がない。そのため、あまり偉そうな言えないが筆者の経験を踏まえてこの書籍を批評したいと思う。

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注意事項

4年以上ブログを運営している「経験者」の目線から批評しています。批評はその内容を保証するものではありませんのでご注意ください。

「ブログで5億円稼いだ方法」の内容をおさらい

ざっくりで大見出し事に内容を確認していきたいと思う。

第1章 僕がブログで5億円稼ぐまで

はっきり言わしてもらうがこのタイトルが詐欺というか釣り。実際に5億円稼いだかもしれないがあたかもだれもが簡単に5億円かせげるかのようないいっぷり。しかも稼ぐ系でよくあるおなじみのフレーズが「なんの経験もなく・・・」である。詐欺的な情報商材でよく見かける文言だ。

ここで注意しなければならないのは「ビジネスの成功に経験はそれほど重要ではない」ということ。

「学歴」や「専門知識」がどれだけあっても稼げない人はどうやっても稼げないのである。

ここで、勘違いしないで欲しい。

読者「なんの経験もない人ができるなら自分にもできるかも・・・」

誰でもできたらみんなやってお金持ちになっているわけで冷静に考えればわかるハズ。詐欺的なものについて本サイトでは色々と啓蒙しているが騙される人が多いから無くならないんだろうな。

儲かるなら自分でやれば?~本当に儲かるなら家族や信頼できる知人を誘う~

第2章 「ブログを始める前」に知っておくべき6つのこと

アフィリエイトなどについての簡単な解説で特に価値は感じなかった。ある程度知識のある方はスルーでよいかと。

第3章 「最短で収益を出す」ブログ8大戦略

ブログには稼ぎやすいジャンルとそうでないものがある。自社ビジネスであれば悩む必要もないが、サラリーマンがゼロからはじめようと思った場合ちょっとジャンル選びが難しい。ジャンルが決まらないと行動できないという悪いスパイラルに入るので1日で決まらなければ雑記でスタートするのが吉。

ブログジャンルの決め方~特化サイトの方が効率的だが個人ブログは迷ったら雑記で問題ない~

ただし、ブログで稼ぐのが目的であればどこかのタイミングで特化(専門的サイト)に移行する必要がある。基本的に雑記より特化サイトの方が収益化しやすい。ジャンル選びは半年くらい雑記でサイト運営を経験してからでも遅くない。

第4章 読んだ人を行動させる「最強のブログ文章術」

ブログ記事作成の基本が学べる章。まずはサイトの目的そして記事の目的を明確にする必要がある。困っている人を手助けしたいのか、ランディングページに誘い込みコンバージョン数を上げたいのか?テクニックを真似るだけなら簡単だが本来の目的を自分で理解しそれに対してどのような記事のどのような文章でアプローチするか自分の頭で考えた方がいい。筆者の考えでは一回書籍等で基本を頭の片隅にいれておいてあとはひたすら執筆する。これが一番いいと思う。インプットはほどほどにして実践で学ぶ。

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文書作成スキルはつぶしが効くのでここに投資するのはアリだと思う。

第5章 これだけでOK!「SEO対策の超基本」

特に目新しいものはなく効果的なSEO対策も特に記されていない。ひと昔前はGoogleのAIをハッキングするかのようなSEO対策がはやりもしたが今は小手先ではどうにもならずコンテンツの品質を上げていくしかなし。結局のところGoogleのアルゴリズムは「大資本法人」>「個人」を目指しているので「資本」のあるとこが参入しない隙間を狙うしかない。有益な個人サイトが潰されていくのが現状。本格的にSEOをやるなら検索キーワードの適切な設定やロングテール戦略などSEO関連の専門書籍で学んだ方がよい。ただ、SEOはやった分だけ効果がでるので実践経験を多く積んだ方がいい。

第6章 アクセスを劇的に伸ばす「有益コンテンツの作り方」

こちらもSEOの基本的なテクニックの紹介。あまりエグイことは書かれていないが。建前を抜きにして言えば「検索上位のコンテンツをパクれ」がSEOの本来の姿である。稼ぐ系コンテンツの検索上位を見ると似たようなサイトが多いのでよくわかる。本サイトは趣味で運営しているので「パクリ」はしていないが、ガチでSEOが必要になったらパクらないにしても検索上位コンテンツのエッセンスが抜き出すと思う。

第7章 ブログで稼ぐための「収益爆増計画」

どうやって成約率や広告単価を上げるかの話。利益をどうやって増やすかはビジネスとしては基本的な話。PVがある程度確保できるサイトを所有していたら個人サイトでASPと交渉もあるだろうか。本サイトは収益を目的としていないので本章についてのコメントはこのくらいに。

第8章 ブログ読者を分析する「アクセス解析入門」

GA(Google Analytics)を使った基本部分の解説で目新しいものはない。リライトについては効果があるのでキーワード選定と含め対策しておきたい。以前リライトについてまとめたが基本はキーワードの調整と検索上位サイトのチェックである。

ブログのリライトって何?~ベテランブロガーの手法まとめ~

第9章 Twitter活用で「影響力」を高める方法

筆者はTwitterをあまり活用できていないので批評は割愛する。

第10章 ブログを楽に運営する「継続のコツ」

初心者には参考になりそうな内容。

著者が持っている能力

なぜ読者が著者のように稼げないのだろうか。筆者が成功したポイントを確認してみる。

ポイント
  • 行動した
  • ビジネスセンスがあった
  • 利益中心で行動した
  • 運があった

行動した

まず一番初めのハードルはここ。厳しいことを言うと99%の人が居酒屋で会社の愚痴を言って何も行動しない。YoutuberのDJ社長や他の起業家も言っているがほとんどの人が行動できない、もしくは行動できない状況にある。サラリーマンをしながら起業の準備などよほどのモチベーションが無い限りできない。ある意味行動できることが成功への第一歩と言ってもいいだろう。果たしてこの「ブログで5億円稼いだ方法」を読んで何人の人が行動することができるだろうか。

Point

99%の人が何も行動しない。

ビジネスセンスがあった

著者は何も経験はないと言っているがひとつある物があるそれは「ビジネスセンス」言い換えると「知恵」だろうか。ビジネスセンスや知恵は学校の成績とは無関係である。学歴が高くてもビジネスセンスがまったくない人は多い。専門知識があってもそれをビジネスにつなげられない(マネタイズできない)人も多くいる。著者はアフィリエイトビジネスのビジネスセンスがあり個人でありながら利益を最大限まで出すことができている。

これを真似できるかといったら無理だと思う。この本を読んで同じことを同じように始めようとしても上手くいくはずがない。多少の収益は狙えるが著者のようなFIREできるとは到底思えない。この著書では「アフィリエイト」がターゲットになっているだけで一般的なビジネスと何もかわらない。著書の成功の本質はそこではない。キーワード選定もある意味市場調査みたいなもので一般的なビジネスと何ら変わりがない。アフィリエイトだから誰でも簡単に成功できるというのは大きな勘違いである。

経験なしでアフィリエイトで今から5億稼げるかといったら基本的に不可能だと思う。それよりも何か別のビジネスの集客としてウェブサイトやブログコンテンツを活用してなら可能性はある。ここでビジネスを「アフィリエイト」に限定するのはちょっと違うのではないだろうか。SEO専門の法人などが個人サイトをどんどんつぶしに来るなかで今から個人でアフィリエイトはいささかハードルが高すぎる。

Point

ビジネスセンス(知恵)が無いとビジネスは成功しない。

利益中心で行動した

アフィリエイトをやっていると思うのが「このアフィはユーザーにメリットないけど単価高いよなぁ」なんてことがよくある。要するにユーザーの利益を考えたらまともに広告など付けられないということ。特に道徳や良心がある人は向いていない。悪い言い方をすると稼げるアフィリエイトなどユーザーを騙しているものがほとんど。手段を択ばずお金を稼ぐという揺るぎない信念がないとまともに続けられない。簡単に5億といっているが著者はそれだけのことをやっているのだ。

Point

道徳よりも儲けを優先する気概が必要である。

運があった

ここまで稼ぐのは運がよかったのもあると思う。はじめに作ったサイトが当時ブルーオーシャーンだった「稼ぐ系」の「副業」で特化サイトと、儲けを考えるならこれしかないと言えるもの。早い段階でこのジャンルを仕掛けたのは運もあると思う。どんなにビジネスセンスがあっても運がないとここまでの成果は出せないだろう。

Point

最後には運も必要である。

ブログで5億稼げるのか

結論を言うと「基本的に無理」である。著者はブログを18年運営してさらにビジネスセンスもあり、商機も、運もありと簡単にまねはできない。これが20年くらい前ならなんぼでも稼げたと思うがGoogleのアップデートで個人が劣勢にたたされている現在は非常に難しい。今からブログで稼ごうというのはあまりにも無謀。お金になりそうなキーワードは大資本に根こそぎ持っていかれるためまともにやっていたら勝てない。

チャンスはあるのか

著者はお金になる「副業」キーワードを早い段階から狙えていたので成果が出せている。ただし今はGoogleのアップデートがありユーザーに有益でないコンテンツは評価されなくなってきている。著者のサイトもピークを過ぎたのではと思う。この著書が出版されたのもマネタイズの一環ではないだろうか。アフィリエイトで今から稼ぐためのポイントはこの二つ。

ポイント
  • 稼ぐ系ジャンル
  • 先行優位性あり

お金が稼げるジャンルを選ばないと基本的に収益は上がらない。確実に収益につながるジャンルで特化しないとアフィリエイトサイトは儲からない。もう一つが競合が少なく先行優位性があること。ただGoogleのアルゴリズムが法人や大資本を優先するので参入された時点でアウト。「副業」のような企業イメージが悪くなりそうな特殊なキーワードでもない限り無理だろうか。多少のチャンスはあるものの個人がブログで稼ぐのはどんんどん難しくなっている。タイトルの5億円は超絶レアケースだと認識しよう。

アフィリエイトに固執しない

元手が少ないということで著者はアフィリエイトを推しているがアフィリエイトに固執しない方がいい。個人での参入が非常に厳しくなっていく分野なので別の方法を考えた方がいい。ビジネスセンスがあればアフィリエイト以外でも稼げるはず。そもそもユーザーにとって不利益の多い商品を売るアフィリエイトを普通の神経で続けられるとは思えない。

ブログはオワコンなのか

ブログメディアは以前に比べ競合が増えたり環境が変わり個人や小規模法人にとって不利な状況にある。しかし、集客やマーケティングのツールとしては十分に価値はある。SEOやウェブサイトの運営知識は有用なので学んでおくことに損はない。なのでスマホでゲームする時間があるなら趣味でいいからブログでもやった方がいいと思う。個人で情報発信メディアを持つということはこれから当たり前の社会になっていくだろう。

まとめ

タイトルをみると誰でも簡単にアフィリエイトで5億円稼げますよみたいな感じだがこれはタイトル詐欺。著者が「未経験で云々・・・」なんてのもあるがブログ運営18年の超ベテランである。サラリーマンがスキルアップしない事務処理やってる間にアフィリエイトを通じてビジネススキルをがっつり磨いたのだろう。しかもGoogleの個人が不利になるアップデート前でタイミング的にギリギリ。タイトルが「ブログ運営の基本」だったら文句なかったのだが読者を誤解させるタイトルはビジネスセンスのたまものだろうか。

ポイント
  • 著書はタイトル詐欺で読み手に誤解させる
  • 昔と環境が違うため今個人でアフィリエイトで大金を稼ぐのは基本不可能
  • 著者はもともとビジネスセンスがあった

わかってはいましたが読み終えたあとに何とも言えない虚無感が・・・。

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