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先日配線モールを買ってきたらサイズが小さくてケーブルが収まらなかった。配線モールは号とよばれる単位で大きさがあるがちょっとわかりにくい。配線モールのサンプルがあったのでサイズ感などをまとめてみた。配線モールのサイズを検討している方は参考にしていただきたい。
配線モールおよびケーブルのサイズはものによって若干の誤差があります。ご了承ください。
目次
配線モールとは
配線モールとは、各種配線をモールと呼ばれるケースに収納するものである。モールを使うことで配線の煩雑さがなくなり見た目もスッキリする。
配線モールの長さ確認
必要なモールの長さを確認し必要なモール数を割り出す。
最近購入した新潟精機のオートロックメジャー3.5m。コンパクトではないがしっかりした作りで安定感がある。メジャーはオートロックが断然使いやすい。
配線のレイアウトによっては二か所に分ける場合もある。
折り返しがある場合はその分の長さも考慮。ちなみに下記写真の折り返しはコーナー用のパーツを使わずに手加工している。
- モールは若干長めに準備
- 距離があり1本で足りない場合はジョイント部品を利用
直線で連結する場合はジョイント用のパーツ使用する。
配線モールのカラー選び
配線モールには色々なカラーがあり取り付け場所によって選ぶ。下記は左から木目、単色黒、単色黄土色、単色黄土色。
単色の配線モール
単一色のモール。木目調などに比べ価格が安いのがポイント。色のバリエーションは色々あるので工夫すれば目立たない。以下の例だと壁紙よりモールが白いので浮いてしまっている。できればもう少し壁紙に近い色を選びたかった。
以下は押し入れの配線。目立ちにくい場所なので単色で十分。
運よく色合いがマッチしているので非常に目立たない仕上がりになった。
- 単色は木目調に比べ安価
- 目立たない場所は単色で問題ない
- 単色であっても色合いが合えば目立たない
木目調の配線モール
モール部分に木目調のプリントがされているもの。単色に比べ木材部分への相性が良い。ただし、単色よりお値段は高くなる。
下記例だと色合いが少し違うが木目と言うだけで無理やり馴染んでいる。木目調であれば下地色と多少違いがあっても目立ちにくい。
こちらも下地より色が濃いが木目なので目立たない。下地色に合った木目調があればベスト。
- 木目調は単色に比べ高価
- 下地が木材の場合は木目調が合わせやすい
- 下地色と違いがあっても木目調なら親和性が高い
現物を見ないと近い色を選ぶのは難しい。ホームセンターや電気店で現物を確認できるが色のバリエーションが少ないのである程度妥協が必要。目立たない場所や白であればネットで買うのもアリ。
配線モールのサイズ選び
モールを購入する時に悩むのがサイズ。わからない場合は大きめを選べば何とかなる。スッキリと仕上げたい場合は配線がピッタリ入るサイズを選びたい。以下の4つのサンプルを使って配線のサイズ感を解説する。内径は、配線モールの種類によって若干異なるのでご了承いただきたい。
配線モールサンプル
今回サイズ感を確認したのは以下の4サイズ。モールは号と呼ばれる単位でサイズが決められている。3号の上の4号もあるが普段よく使うのは1~2号である。
サイズ | 内径(ミリ) | 入手先 | カラー |
---|---|---|---|
0号 | 8.6 x 5.4 | 不明 | 木目調 |
1号 | 11.3 x 6.2 | ダイソー | ブラック |
2号 | 15.5 x 8 | カインズホーム | 黄土色 |
3号 | 20.2 x 10.8 | カインズホーム | 黄土色 |
ケーブルサンプル
配線モールに使いそうなケーブルをサンプルとしてそろえた。若干通常サイズより太いので注意していただきたい。
№ | 種類 | 外径(ミリ) |
---|---|---|
1 | 電源タップケーブル | 7.4 x 4.1 |
2 | HDMIケーブル | 6.4φ |
3 | 同軸ケーブル | 5.9φ |
4 | USB2.0ケーブル | 2.9φ |
5 | USB3.0ケーブル | 4.6φ |
6 | LANケーブル | 7.1 x 1.5 |
(1) 電源タップケーブル
1500wまで対応したケーブル。自宅にある電源ケーブルを確認したところケーブルの太さはほぼ同じであった。円ではなく平たくなっているのでモールに収めやすい。
(2) HDMIケーブル
家に落ちていたHDMIケーブル。ずいぶん前にAmazonで購入したような気がする。いくつかHDMIケーブルと使っているが太い方だと思う。
(3) 同軸ケーブル
テレビアンテナに使うケーブル。家に落ちていたものをピックアップしたが通常よりやや太い。一般的な同軸ケーブルはもう少し細いと思う・・・。
(4) USB2.0ケーブル
家に落ちていたUSBケーブル。ケーブルは細め。スマホの充電ケーブルはこの手の太さかな。
(5) USB3.0ケーブル
USB3.0のケーブル。2.0に比べ太い。3.0のケーブルを使う場合は大きめのモールが欲しい。
(6) LANケーブル
よくあるきしめんタイプのケーブル。薄く場所を取らないので優秀。
配線モール0号のサイズ感
家に落ちていた0号の配線モール。電源ケーブルが1本ギリギリ収まるサイズ。
0号 x 電源タップケーブル
ピッタリと言うよりもギリギリ入るサイズ。
何とかパチッとカバーがはまった。
0号 x HDMIケーブル
幅は入りそうだが高さが入らない。
フタが締まり切らない。何とか固定されるがフタがぱかぱかしている。無理そうだ。
0号 x USB2.0ケーブル + USB3.3ケーブル
細めのケーブル2本にチャレンジ。
ギリギリ収まった。
- 0号は電源ケーブル1本がギリギリ収まる
- 0号は太いHDMIケーブルが入らない
- 0号は細いUSBケーブル2本までいける
スッキリさせたいなら0号もありだが、基本的に出番の少ないサイズ。
配線モール1号のサイズ感
電源ケーブル1本ならゆとりありで1号でもいいかな。
1号 x 電源タップケーブル2本
ギリギリだが電源ケーブルが2本収まった。こだわりが無ければ無理せず2号使った方がいい。
1号 x HDMIケーブル
モールの内径よりケーブルの方が少し大きいが何とか収まった。0.2ミリくらいの誤差なら何とかなりそう。ここも無理せず2号を使いたいところ。
1号 x 同軸ケーブル
問題なく収まった。ただしBSがあると2本必要になる。細い同軸ケーブルであれば2本はいけそう。
- 1号は電源ケーブル2本がギリギリ収まる
- 1号は太めの筒状ケーブル2本は入らない
- 1号は太めのHDMIケーブル、同軸ケーブル1本が収まる
配線モール2号のサイズ感
太めのケーブル2本入れる場合はこのサイズが無難。
2号 x 電源タップケーブル3本
無理矢理入れてみたがちょっとキビシイ。2号でもなんとか収まるが電源ケーブルを3本入れるなら3号をおすすめしたい。
2号 x 電源タップケーブル2本 + USB2.0ケーブル
電源ケーブル2本入れても余裕があったのでUSB2.0ケーブルも入れてみた。問題なく収まる。電源ケーブル2本入れるなら2号が無難かな。
2号 x 電源タップケーブル + 同軸ケーブル + LANケーブル
太い電源ケーブルと同軸ケーブルを入れてもややゆとりあり。薄いLANケーブルは問題なく収まった。
- 2号は電源ケーブル3本が無理やり収まる
- 2号は電源ケーブル2本が問題なく収まる
- 2号は太めケーブル2本と細目ケーブル1本が収まる
配線モール3号のサイズ感
2号に比べかなり余裕が出てくる。太めの配線が3本あるなら3号くらいほしい。
3号 x 電源タップケーブル2本 + 同軸ケーブル
3号になると太めのケーブル3本が問題なく収まる。このケースでも多少ゆとりがありLANケーブルやUSB2.0ケーブルであれば更に入りそう。
3号 x 電源タップケーブル1本 + 同軸ケーブル + HDMIケーブル
テレビまわりの実用的なパターン。今回実験で使用したHDMIケーブルと同軸ケーブルは通常よりやや太いので、本来であればもう少しゆとりがあるはず。
- 3号は電源ケーブル3本が問題なく収まる
- 3号は太めケーブル3本が問題なく収まる
- テレビ周りの配線は3号が無難
配線が多い場合は事前に細いケーブルを準備しておいた方が無難。モールがこれ以上大きくなると見た目が良くない。
配線モールの購入
配線モールは単価の安い商品なのでネット通販だと送料がネックになる。
100円ショップ
ダイソーで1号の配線モールが売られていた。合計1mで両面テープ付き。ホームセンターだと200円以上するのでコスパは良い。
ホームセンターのモールに比べ作りが若干雑。両面テープのカットも適当。色のバリエーションもあるので無理して100円ショップ使う必要はないかな。
ホームセンター
実物を見てホームセンターで購入するのが無難。ただし色のバリエーションが少ないのでこだわりたいならネット通販。
ネット通販
単価が安いのでネット通販で1本だけの購入は難しい。色や木目調のバリエーションがあるためこだわりたい方にはおすすめ。少量購入の人にはちょっとキビシイ。逆に大量購入したい方はネットがおすすめ。
ネットだと木目調モールもコスパがよい。
在庫として保管して置ける場所があるなら10本買ってしまった方がお得。
- 少量必要ならホームセンターで購入
- 大量に必要ならネット通販で購入
- 色にこだわるならネット通販で購入
配線モールのカット
カッターでも切れないことはないが可能ならのこぎりを準備したい。
パイプソー
以前、塩ビパイプをカットするために購入したもの。
大き目の塩ビパイプならいいが小さいモールにはあまり向かない。
問題なくナットできるが切り口が少し凸凹する。
代替品として使用可能なレベル。
鉄ノコ
カインズホームで購入した鉄ノコ。
使い勝手はパイプソーと同等。カッターに比べたらかなり楽にカットできる。
切り口もパイプソーと同じレベル。
とりあえずカットしたい方は100円ショップの鉄ノコでも問題ない。目の細かいノコがあればベスト。
プラノコ
30年以上前から模型用に愛用しているオルファのノコギリ。
ノコの目が細かく綺麗にカットできる。グリップもよく切れ味も今回一番良かった。
クラフトノコが一番きれいに切断できた。配線モールカットの大本命。
クラフトノコは色々使い道があるのでおすすめ。模型や工作、細かい木材の切断などに使える。
- ベストはクラフトノコ
- 100円ショップの鉄ノコでも問題ない
- カッターでのカットは要注意
配線モールの取り付け方法
基本的には両面テープでの取り付けとなる。貼り替えや原状回復が必要な場合は貼り付け場所にマスキングテープで下地を作る。
両面テープで配線モールを取り付け
ほとんどの配線モールに両面テープが付いている。この両面テープは強力で壁紙に貼ったら剥がすときに壁紙が剥がれてしまう。木材部分では木材が割れてしまう可能性もある。両面テープを使う場合は今度位置変更しない覚悟が必要。
- 両面テープで取り付けたら基本的に位置変更はできない
- モールに貼ってある両面テープは強力
- 剥がすときに壁紙が破れてしまう
ネジで配線モールを取り付け
モールによっては内部にネジ穴が空いている。柔らかい素材なので簡単に穴は空くので好きな位置でネジ止めができる。石膏ボードに取り付ける場合は基本的にアンカーが必要となる。
- モールは木ネジなどで取り付けることもできる
- ネジ取り付けの場合位置変更が容易
- ネジ止めなので壁に穴が空いてしまう
実際にねじで取り付けたので紹介する。
取り付け場所は構造用合板で強化した壁面。石膏ボードの場合は配線モールなどを使った方がいいだろう。モールには穴をあけず電動ドライバーでそのまま打ち込んだ。
取り付け部分の壁紙は原状回復できるようにめくってある。詳しくは以下の記事にて。
壁に穴を空ける前にやっておきたいこと~壁紙を残せば原状回復できる~
以外にモールに負荷がかかるので約20センチピッチでねじ止め。
低頭ビスを使ったのででっぱりは少ないが多少の段差はでる。
壁を補強しておくと色々とDIYできるので新築やリフォームする場合工作する場所の壁を強化しておくとよい。
ホチキスで配線モールを取り付け
フイルムとホチキスの針を使って取り付ける方式。メジャーどころでは壁美人と呼ばれる商品。ホチキスの針を使うので壁へのダメージが少なく位置変更も可能。コストパフォーマンスは致命的。
内寸の幅が24ミリあるので4号サイズだと思う。あまり見かけない巨大サイズだ。
- ホチキスの針を使うので基本的に原状回復可能
- 取り付け場所の変更もできる
- コストパフォーマンスが非常に悪い
筆者は試しに購入したがコストパフォーマンスが悪すぎるのでリピートするつもりはない。原状回復が目的であればマスキングテープを使った取り付け方法をおすすめしたい。
マスキングテープで配線モールを取り付け
DIYでよく見かける方法。マスキングテープを貼った上に両面テープを取り付ける。この方法だと粘着力の弱いマスキングテープで固定されるため壁へのダメージが少なくて済む。ただし、マスキングテープもある程度粘着力があるため痛んだ壁紙の場合破ける可能性がある。コスパの悪いホチキスを使うならマスキングテープをおすめしたい。
木材を使ってマスキングテープによるモール取り付けを検証した。切れ端を使っているため実際とは多少異なる可能性があるためご了承いただきたい。
木材にマスキングテープを貼り、モールを取り付け。マスキングテープは3Mの24ミリ。モールはカインズホームで購入した3号の黄土色。
マスキングテープと両面テープ間はかなり強力に接着される。マスキングテープも垂直方向への引っ張りには強い。接着面がほとんどない状態だがモールをつまんで板を持ち上げることができた。この強度であれば十分だろう。
接着面積が小さいこともあり簡単にはがすことができた。凸凹の多い壁紙の場合はマスキングテープの接着が弱まりそうな気がする。逆に凹凸の少ない壁紙であれば十分な強度がでるので問題ないだろう。
- マスキングテープを使えば基本原状回復できる
- 凹凸の多い壁紙だとマスキングテープの接着力が落ちる
- 痛んだ壁紙などは破れる可能性あり
平面であれば思ったよりもしっかりと接着できる。取り付け位置を変える可能性がある場合はこの方法の方がよさそう。
実際にマスキングテープで取り付けたので紹介する。
かなりマスキングテープだが強固に取り付けられた。場所がフローリングのためか引っ張ってもびくともしない。逆にどうやってとっていいのかわからない。
ちょうどよい幅のマスキングテープがなかったのではみ出してしまった。ハサミで切っても良かったが面倒なのでそのまま取り付けた。
両名テープで取り付けた場合取り外しがかなり難しい。両面テープが強力過ぎてはがすのにかなり苦労する。モールを買うタイミングでちょうどいい幅のマスキングテープを一緒に購入したほうがいいだろう。
追記:2020/09/03 取り付け方法の選択
今回提案した取り付け方法をまとめた。まず壁へのダメージは両面テープが一番ある。テレビの買い替え時に壁紙がビリビリに敗れる可能性あり。配線モールを再利用するのであればいいがモールの位置は基本変更できないと思った方がいい。ねじ取り付けの場合は原状回復のため事前に壁紙をめくっておく必要がある。
取り付け条件はネジ止めだけ難易度が高い。補強した壁であれば容易に取り付けができるがそうでない場合は石膏ボードアンカーを取り付ける必要がある。これが結構手間なので石膏ボードにねじ止めはあまりおすすめできない。
取り付け方法 | 壁へのダメージ | 取り付け条件 | コスパ |
---|---|---|---|
両面テープで配線モールを取り付け | ★☆☆☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ |
ネジで配線モールを取り付け | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ |
ホチキスで配線モールを取り付け | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★☆☆☆☆ |
マスキングテープで配線モールを取り付け | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
最終的にホチキスかマスキングテープかの2択になる。コスパを考えるとマスキングテープで養生してからの取り付けが一番無難。ただし、マスキングテープの粘着力は低いが壁紙を痛める可能性があるので注意。思いっきりはがしたら破れると思う。
マスキングテープをはがした時に壁紙を痛める可能性が多少あります。
位置変更を考慮し壁が補強されていない場合はマスキングテープで養生して取り付けるのが無難。
予算無視ならホチキス止めでもいい。
まとめ
今回配線モールのサイズ感がよくわからなかったのでまとめてみた。普段使いするなら1号か2号だろうか?テレビまわりなど配線が多い場合3号の出番もありそう。カッターだと綺麗に切れないし危ない。100円ショップの鉄ノコでのいいのでカットする場合は準備しておこう。
- こだわりたいならモールの色を下地に合わせる
- カットにはクラフトノコがおすすめ
- 原状回復したいならマスキングテープを下地に貼り付ける
愛用のクラフトノコが活躍してくれたのがうれしい。