カフェ板をつかっておしゃれで丈夫な本棚をDIYする

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本棚の代わりにしていたカラーボックスが崩壊したので本棚を購入しようと思ったが中々欲しいヤツがみつからない。一万円程度だとパーティクルボードとか強度が出来ないので自作することにした。結論を言うと自作して正解。かなり丈夫な本棚を作ることができた材料費は一万円程度なのでコスパはよいかと思う。仕口はネジとボンドだけの固定だが強度はかなりでていると思う。気に入った本棚が見つからないなら自作しちゃえばいいんじゃないでしょうか。

注意事項

強度については個人的な見解であり保証するものではありません。

カフェ板本棚のDIY

カフェ板と呼ばれる杉板を使って本棚を作ってみた。個人的には購入するよりも作った方がよさそう。堅牢で好きなサイズにできるメリットは大きい。

1. 現状確認

今までニトリのカラーボックスを使っていたが三カ月ほどで崩壊。素材はパーティクルボードと呼ばれるもので木くずをボンドで固めた板。木くずなのでもやは板とは呼ばないかもしれないが・・・。

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キッズ達のパワーで実質二週間くらいで崩壊してしまった。そこからダマシだましで1年くらいは使っただろうか。ネジがむき出しで完全崩壊寸前ということでさすがにギブアップ。

本来本棚としての用途はないのでよくここまで頑張ってくれたと思う。

2. カフェ板のスペック確認

今回の素材は「カインズホーム」で何となくチョイスしたカフェ板。はじめはパイン集成材で作ろうとしたら妻からNGが・・・。

「集成材」より「カフェ板」の方が雰囲気あっていいな。

と本当に鶴の一声で素材はカフェ板に決定。個人的には幅が200ミリと本棚としては狭すぎることが不安でならない。大きい絵本の場合はどうしても奥行は300ミリ欲しいので継いで幅を広げるしかない。

 

あと横方向の断面が直角ではないのも加工しにくいポイントのひとつ。価格ははっきり覚えていないが1,200円くらいだっと思う。これを8本購入したのでざっくり9,600円くらい。

カフェ板ポイント
  • 幅方向にくの字の切れ込みがある
  • 幅が200ミリなのでそれ以上欲しい場合は継ぐ必要あり
  • 節が多く選ばないとエライことになる
  • 杉などの針葉樹で柔らかく加工しやすい
  • 狂いが多くせいどのある加工には向かない
  • 柔らかいのでネジがバカになったりする

厚みが30ミリあるのである程度強度はだせるが継ぎ手部分がネジだけでいけるか怪しいな。

カフェ板は精度が悪いので購入前に歪みがないか必ずチェックすること。あと節も多く色のばらつきもあるためイメージしたものを選ぶ。中々いい材はないので片面だけ問題があるばは底面にしたりするとよい。基本は色や節よりも歪みが無い材を選ぶのがポイント。詳しくはこちらを参照。

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3. 超ざっくり設計

超超ざっくり設計しみてる。

本の高さピッタリで設計すると本が取り出しにくくなってしまうので要注意。

設計のポイント
  • 下の二段は継いで奥行を300ミリにする
  • 板はボンドだけで継ぐ
  • 棚の高さは収納する本プラス20ミリ前後で設計
  • 基本はスリムビスと木工用ボンドだけで組立
  • ネジ頭はダボで塞ぎ面でカットして処理
  • 二段目より上は分離式で鬼目ナットで固定

結果から言うとスリムビスの固定なけでも十分な強度はでていそう。板幅を200ミリから300ミリにするのにかなり手間取った。カフェ板を使うデメリットはここ。

Point

本棚の高さは収納する本に合わせて設計する。本の高さプラス2~3cmくらいで設計するのが良さそう。

今回のDIYでポイントになるのは丸鋸だろうか。丸鋸があるとDIYの幅が一気に広がるので個人的にはオススメ。

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使用した主な道具など
  • 丸鋸165ミリ
  • 手ノコ
  • ダボ切りノコ
  • 電動ドリル(もしくはインパクト)
  • 直角クランプ
  • F字クランプ

4. 400ミリ幅の板材を作る

とりあえず200ミリ幅を継いで400ミリの板材を作成。小口側は20ミリほど余白をのこしてある。下段で4枚使うので400ミリ(幅)×1,000ミリの板を4枚作る。

2,000ミリで継ぐのは難しので1,000ミリにした。今回木工用ボンドだけで継いだが可能ならダボやビスケットを使った方がいいかもしれない。ただし幅側がくの字形状なので簡単に加工できないってのも問題である。

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接着時の平面は以前作成した作業台を基準にしている。作業台が無い場合は平面のある板でサンドイッチするしかない。

 

あと、クランプのかけ方が均等でないと歪むので全体的にゆっくり締め上げた方がよい。幅方向は400ミリなので500ミリ以上のクランプが最低2本は必要。

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ちなみに1メートルを超える場合はパイプクランプなどを自作した方がよい。F字クランプでこれ以上距離がでるとしなってしまうし直角も取りにくい。

5. 300ミリ幅に加工

先ほど継いで400ミリにした板材を100ミリカットして300ミリにする。長さが1,000ミリあるのでカットガイドと丸鋸を使ってカットする。長距離の直線カットなのでやや難易度は高め。

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そもそも材自体に多少の狂いがあるのでそこまで精度を気にしない方がいい。カフェ板を使う時点でざっくりレベルと割り切った方がいい。

幅のでっぱり部分を正面にするのでへこみ側を丸鋸でカット。長手方向のカットなので可能な限り直角で墨付けしてからカット。材の歪みがあるので適当にやると失敗する。最悪本棚の後ろ側になるので多少ズレても問題ない。それよりも小口の直角カットの方が問題である。

6. 小口のカット

300ミリの板材が準備できたので図面に合わせて木材をカット。

パーツのB、C、Dのサイズがズレると本棚がななめってしまうので注意。筆者は可能な限り精度を出そうと思ったが最終的に0.5~1.5ミリ程度の誤差がでてしまった。ガイド定規と丸鋸を使っても多少はズレるので小口のカットは慎重に。この段階で材の誤差が1ミリ以上あったら再度調整した方がいい。長手側の誤差は0.1~0.3ミリ以内にしておきたい。

300ミリくらいのスコヤがあれば直角がとりやすい。

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7. サンディング

組んでしまうと表面処理が大変になるので板材の状態で全体の表面を整える。柔らかい材なので#240くらいでざっくり処理。ざっくりサンディングしただけでもかなり肌ざわりが良くなる。二度目のサンディングの前に濡れ雑巾で表面を拭いておくとけば立ちにくくなる。

この段階では面取りしないように注意。面取りは組み上げてからでないと場所が分かりにくい。

8. 組み立て

基本はスリムビスとボンドだけで組み上げる。時間と余裕と技術があれば仕口を作ってもいいが今回はスピード重視で。使用するスリムビスは根元20ミリくらいネジの切れ込みがないのでクランプのように材の圧着が可能。

なので切れ込みの無い部分までビスが刺さるように下穴を空ける。今回は65ミリのビスで下穴は8ミリにしている。

これだとビス部分がへこんでしまうので木ダボで処理。

木ダボで隠す部分は見える位置にあるので等間隔で穴を空ける。4本くらいネジ止めが終わるとズレることはない。

直角クランプが無い場合は直角の出ている角材などで固定すればよい(ボンドの注意しつつ)。

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残念なことにこの時点で材が歪んでおり面イチにならなかった。端に合わせると真ん中がズレて真ん中に合わせると端がズレる。確実に0.1ミリくらいズレたが及第点ということにしておく。あと材が柔らかく鉛筆の線が思ったよりきえないので注意した方がいい。できるだけ濃い鉛筆でうすーく墨付けした方がいい。ちょっとでもへこむとサンディングしても鉛筆の線が消えなくなる。

ネジの固定が終わったら木工用ボンドを流し込んで8ミリの木ダボを叩きこむ。この段階ではみ出た木工用ボンドをきれいに拭き取っておかないと大変なことになる。多少手間ではあるが入念にはみ出た木工用ボンドを除去する。

スリムビスで圧着されているのでクランプはすぐに取り外しても大丈夫。木ダボは完全乾燥(最低でも2時間)するまで放置。可能なら8時間以上は乾燥させたい。

今回はよく見かける木工用ボンドを使用した。

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色々調べてみるとサンディングする場合タイトボンドの方がよさそう。しばらくコニシのボンドは使いきれないが次回買い増しするときはこちらに切り替えようと思う。

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アサリなしのノコでダボをカットし#240でサンディング。カフェ板自体が和ら無いので周囲がちょっと荒れてしまった。使ったノコはコスパは良いが切れ味が若干悪い気がする。

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9. 面取りと仕上げサンディング

この時点でほぼ面取りしていないので角が出っぱなし。家具全体の外側の角を面取りする。今回は#240の紙ヤスリで糸面処理。子供が怪我しないように危なそうな角は多めに処理した方がいいかも。

10. くの字のカット

カフェ板の使用で幅方向が平面でない。ノミを使って角を落としてみた。くの字の形状がなんかデザインぽくなっただろうか。

11. 鬼目ナットの取り付け

6ミリボルト用の鬼目ナットを片側3つづつ取り付けて固定した。

下からボルト固定しているのでほとんど見えない。

んで、実はこの方法ははじめ失敗してしまう。何がダメだったかというと鬼目ナット自体がもげて取れてしまった。カフェ板の材が柔らかすぎて鬼目ナットが固定できなかったのが原因。いくら下穴を小さくしても鬼目ナットが効かずに空転してしまう。最終的には10ミリのダボを打ち込んだあとにそこに鬼目ナットを埋め込み固定することに成功した。

Point

カフェ板は柔らかすぎて鬼目ナットが効かない。鬼目ナットを使う場合はダボなどで下地補強する必要がある。

12. オイル塗装

今回の表面処理はオイル仕上げ。耐久性は無いが質感重視ということで・・・。針葉樹に向いているかわからないが「ビボス」で一次塗装。

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オイル塗装の詳細についてはこちら。

オイル仕上げの無垢家具をまとめて再塗装~ブラックウォールナット、タモ、鬼胡桃、桜を全部まとめて~

臭いもあるので塗装後8時間以上乾燥させる。

余談だが色味を変えたい場合はステインなどを使用する。ステイン塗装についてはこちらを参照。

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13. 仕上げ塗装

養蜂をしている知り合いの方から購入したミツロウワックスで仕上げ。最近ではネットでも手に入るようだ。

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ミツロウは臭いが少なく良いツヤがでるのが特徴。前述のオイルに比べると耐久性が低く若干のべとつきがある。

臭いが無いのでミツロウ塗装後は直後に室内に搬入。

14. 設置

高さが1メートル以上あるのでL字金具を使って本棚を固定。

間柱が見つからなかったので石膏ボード用のアンカーを使用。

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木造住宅の場合は石膏ボードの裏に間柱と呼ばれる柱があることがあるため可能なら柱にネジ止めした方がいい。間柱の詳細についてはこちら。

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15. 完成

工期的には約4日間で完成。幅方向に継いでいる時の乾燥時間があるので工期が長くなってしまった。工数的には8時間×4日で32時間くらい。鬼目ナットの失敗で4時間ほどロスしたので実質36時間くらいかかっただろうか。仕口をネジ止めと簡略化しているのにここまで時間がかかってしまった。大物は作るのは大変だが出来上がったときが楽しい。

ビスとボンドでの固定ではあるがかなり強度は出ていそう。ビスは3cmくらいの感覚で65ミリを打ち込んでいるので壊れることはないと思う。試しに体重55kgの筆者が乗って跳ねてみたががたつきはまったくなかった。体重10kgの次男であればまったく問題ないだろう。

オール無垢材で材料費が超ザックリで10,000円くらい。一万円台の本棚だとほぼほぼパーティクルボードになってしまうので耐久性を考えらた自作の方がよさそう。

下から二段目は奥行にゆとりがあるのでちょっとした小物置きにもなりそう。

下から二段目は鬼目ナット固定のために少し内側にずらしてある。へこみ部分に小物が置けるが微妙なサイズ感だった。もう少しへこみを狭くしても良かっただろうか。

今回収納する本に対して高さがやや低かった。本の上部に2cmくらいの隙間がないと本が取り出せないので設計するときに注意した方がいいだろう。

まとめ

本棚が壊れたので「子供が登っても壊れない」をコンセプトに作成したみた。大人が乗ってもびくともしないので子供ならまったく問題なさそう。カフェ板は精度もだが色なども安定しないので材選びは重要。ただし色についてはステインを使えば調整できるので試してみるのもいいだろう。

ポイント
  • 材料費1万円くらいあれば丈夫な本棚をDIYできる
  • カフェ板は柔らかく精度はでないがコスパが良い
  • ビス止めで組めば比較的簡単に自作可能

鬼目ナットなどを使う場合はネジが効かないので注意しましょう。

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