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スニーカーの寿命はアッパーに穴が開くかソールがすり減るのどちらかと思っていた。しかしアッパーがまだまだ綺麗なのにかかとだけすり減ってしまうことがよくある。今までそのようになったスニーカーは捨ててしまっていたのだが、スピングルムーブ(SPINGLE MOVE SPM-110 Ivory)は、捨てるのが惜しく困っていた。そんな時ホームセンターで靴の補修剤をみつけたので自分で修理することにした。
歩き方が悪いのか筆者のスニーカーはいつも同じところが早く削れてしまう。すり減った部分の上に付着しているガムのようなものは以前にシューズドクターNという補修剤を使って補修した跡である。今回は別の補修剤で修理しようと思う。両社の違いについては以下の記事を参照していただきたい。
スニーカーの補修剤を比較~スポーツグー、シューグー、シューズドクターN~
4年ほど履いたスニーカーであるがかかと以外は問題ない。スニーカーにしてはお高く筆者がデパートで購入したときは19,000円くらいだった。最近では履いている人が増えてきたのでちょっと嫌だったが、まだまだ靴のローテーションとして活躍してもらう。
目次
スニーカーの修理
スニーカーは費用はかかるが専門店での修理が可能。スピングルムーブの場合は割高であるがメーカーで修理を受け付けている。綺麗に直したい場合はメーカー修理がよさそうだ。
専門店での修理
ビジネスシューズのかかと修理はミスターミニットをよく利用していた。メニューやホームページにスニーカーの補修についての記事はなかったが、ミスターミニットのQAにスニカー補修についての記載があった。特殊な形状でなければソールの張替はできそう。気になる方は持ち込んで相談してみるとよさそうだ。
Q:スニーカーの修理はできますか?
A:靴底がツルツルになってしまった場合は、新しい靴底に張り替えができます。ただし、スニーカーブランドのロゴ・特有の模様・形には対応できません。靴の上部分での、ほつれ、剥がれなどは対応できる部分もございますが、傷みの面積や度合いにより対応できない場合もございます。また、素材により一部修理不可能なスニーカーもございますので詳しくは店頭にてご確認ください。
引用:スニーカーの修理はできますか? | よくあるご質問 | MISTER MINIT
他にネットを調べてみるとスニーカーを修理してくれるお店がいくつか存在した。
ショップ名 | 送料*2 | かかと補修*2 | ソール張替*2 |
---|---|---|---|
SNEAKER AT RANDOM | 1,500円(往復) | 2,500~4,000円 | 7,000~9,000円 |
なかじま | 740~1540円 | 1,500~2000円 | 6,480~20,00円 |
The shoe of life | 不明 | 2,000~3,000円 | 7,000~10,000円 |
*2:2018年6月2日時点の価格。
修理店での補修は部分的もしくは全体のソールの張替えである。プロの仕事なのでかなり綺麗な仕上がりになる。送料がかかるので持ち込みで修理できるなら費用的にかなりお得である。修理事例を見ていると貼り替えを個人でやるのはちょっと無理だと思う。
スピングルムーブの本家サイトでも修理の受付をしていた。
上記サイトでは費用の概算はない。修理体験談を見ると送料別で4,000円~6,000円程度。他の修理店に比べ本家の方が若干割高だが本家なので仕上がりは完璧である。スピングルムーブに限っては費用を考えても本家で修理した方がよさそうだ。
しかしスニーカーの購入価格を考えると買いなおした方がいい気がする。6,000円のスニーカーを5,000円で直すなら他に傷みもあると思うので買い替えた方がいい。ただしブランドの5万円以上するスニーカーは修理する価値はありそう。
全体的に傷みも出てくるので安価なスニーカーであれば修理するよりも買いなおした方がいい。
補修剤かソール張替か
修理店での修理内容を見ているとかかと部分のみのソール張替であった。補修剤を使った補修の事例は見つからなかった。
補修方法 | メリット | デメリット | 費用*3 |
---|---|---|---|
ソールの張替 | 補修剤に比べ費用がかかる。 | 見栄えが良い。 | 4,000円~6,000円 |
補修剤 | 安価である。自分でもできる。 | 見栄えが悪い。 | 500円~1,000円 |
*3:2018年6月2日時点の価格。
修理店を利用するケースとしてはブランドの超高額スニーカーなどでそれ以外であれば買い替えを考えた方がよさそう。スニーカーにも寿命があるので直して長く履くにしても限界がある。そもそも数十万を超える高級スニカーを買う人なら修理せずに新しいものを購入するだろう。
スニーカーの購入価格を考えると補修材が無難である。ただし、全体的に傷みがある場合は残念であるが買い替えた方がよさそう。たとえかかとだけ修理したとしてもアッパーやインナーなど他の部分が壊れてくるので長く履くことはできない。
安価なスニーカーのかかとだけを修理するなら補修材を使って自分で修理した方がよい。
長く履いているスニカーに愛着がわいてくるが寿命が来たら悲しいがお別れとなる。色々な思い出が詰まってるし長年連れ添った相棒とお別れするのって寂しいんだよな。
補修剤選び
ホームセンターにいくといくつか靴底の補修材が置いてある。サンプルがあったので触ってみたが、シューズドクターN以外はどれも硬さや質感の違いは感じられなかった。シューズドクターNは他の補修材にくらべ若干柔らかい。
補修材の比較についてはこちら。シューグー、スポーツグー、シューズドクターNの仕上がりなどを比較している。
スニーカーの補修剤を比較~スポーツグー、シューグー、シューズドクターN~
シューグーシリーズのラインナップ
シューグーには用途毎いくつかラインナップに分かれている。かかと補修にはシューグーが推奨されている。
シューグーとスポーツグーの成分が同じなので違いをメーカーに問い合わせしてみたところスポーツグーの方が仕上がりがやや柔らかくなるとの回答であった。
サンプルを触ってみたところシューグーとスポーツグーの違いは感じられなかった。シューグーは透明色がなく自然食とよばれる黄ばんだ半透明のものだけ。問い合わせでソールにも使えるとのことだったので透明色のスポーツグーを使うことにした。
今回使用したのがSports Goo 透明 100g。シューグーの透明色。
修理手順
今回のかかと修理は乾燥期間を含めると約一週間。作業時間は1時間程度。慣れればほとんど時間をかけずにできる。
補修材は少量づつ塗るのがポイント。一度に大量に塗ると確実に失敗する。削れた部分が多い場合は時間はかかるが塗り重ねることで対応できる。
- 下地処理
- 枠の取り付け
- 補修剤を塗る
- 補修剤をならす
- 乾燥させる
- 二度塗り
- 気泡の修復
- カッターで削る
- ヤスリで仕上げ
1. 下地処理
靴の汚れを落としたあとに補修部分をヤスリで削る。表目にあら目をつけて接着効果を上げる。
少し馬鹿にしていた付属のヤスリが使いやすくて驚いた。下地処理を手抜きすると補修剤がはがれてくるので丁寧に処理。
下処理後がこちら。削れた部分の汚れが見えなくなるまで削った。前回の補修は適当に下地処理したのですぐにはがれてしまった。
しっかり下地処理をすると補修材がはがれにくくなる。
2. 枠の取り付け
補修剤がかかとの形になるように枠を取り付ける。今回はシューズドクターNに付属していたプレートを使用。クリアファイルや布テープを使っても同様にできる。気泡の入りが見れるので枠には透明なものを使うとわかりやすい。
元の斜めにあったかかとを想像し枠を取り付け。今回はスニーカーのかかとが垂直ではなかったので枠の取り付けに少し悩んだ。かかとの裏側は履いた時にほとんど見えないのであまり神経質にならない方がよい。
3. 補修剤を塗る
結果から言うと引け(乾燥後の縮み)が大きく3回に分けて塗った。
今回枠の間に空気が入ってしまった。空気が入らないように塗るときは少量づつ。つまようじなどで隙間に補修剤をねじ込んでいく。粘度が高いためすぐに気泡ができやすい。
気泡が入らないように少量づつ塗る。乾かなくなるので一度に大量に塗るのはだめ。多くても2~3ミリくらいの厚さにおさえる。
4. 補修剤をならす
付属の棒で補修剤をならす。付属の棒は使用前に水につけておくことで塗りやすくなる。
補修剤の量とならしは仕上げに影響してくるので慎重にやりたい。乾燥後に縮むため数回に塗り分ける。最後の補修剤のならしは仕上がりに影響するのでできるだけ綺麗にならす。
ならしは仕上がりに大きく影響するので丁寧にする。仕上げをイメージして塗らないと後で余分な補修材を削るのが大変になる。
5. 乾燥させる
今回は厚塗りしたので48時間以上乾燥させる。今回は時間が取れなかったので三日間放置していた。
以下は硬化時間の目安。
薄く塗った場合 | 約12時間 |
少し厚く塗った場合 | 約24時間 |
接着の場合 | 約48時間 |
時間があるなら余裕をみて乾燥させたい。
薄く塗った方が結果的に早く仕上がる。
補修材を厚く塗ると変形してしまうのでとにかく薄く塗った方がいい。
6. 二度塗り
補修剤が縮んでへこみができていたので再度補修剤を塗る。
結局平らになるために三度塗りした。二度目以降は下地が平らなので塗りやすく作業は短時間で終わる。
三度塗りの硬化後。なんとか平らにすることができた。
7. 気泡の修復
今回失敗して枠との間に気泡が入ってしまった。
一回で穴が埋まらないので二度塗りすることとなった。
縦方向なので靴を立てるためにペットボトルを使用。妻に生け花?と馬鹿にされるがめげずに補修する。
一回目の乾燥後。へこんでいるので再度補修剤を塗る。
8. カッターで削る
カッターナイフでバリ部分を落とし成型する。
シューズドクターNを使ったときは柔らかすぎてカッターで加工しにくかったが、スポーツグーでは簡単にできた。仕上げ後に修正できるメリットは大きい。
カッターでの加工後がこちら。
履いた時にほどんど見えないので仕上げはほどほどに。
9. ヤスリで仕上げ
最後にヤスリでカッター加工部分を仕上げる。履いているうちに削れてくるので面倒ならこの工程を省略してかまわない。
カッターにつづきヤスリ加工も可能だった。ちなみにシューズドクターNでは柔らかすぎてヤスリで加工しづらかった。
仕上がりがこちら。
欲を言えばもうひと塗りほしかった。若干既存のソールより下がっている気がするが及第点。
履いているところを見たらほとんど目立たない。
かかと部分は履いているとすぐに削れてくるのであまり仕上がりにこだわりすぎない方がいい。
補修材の使用後
修理して約半年が経過。はがれずになんとか使えている。冬場は使っていないので週1ペースで履いたぐらい。
左側のかかと。はがれることはないが思ったより削れている。かかとの削れは防げているので及第点。スニーカーの寿命がこれで伸ばせたと思う。
つづいて右側。こっちは補修材の量が多かったせいかあまり削れていない。補修部分の汚れが目立つが靴底なので気にする必要はない。
履き方の癖もあるのかこちら側が減りが少ない。
補修材の汚れが気になったが履いているときはほとんど見えないので問題なさそう。
結果から言うと汚れは目立つがはがれもなく問題なく使えている。耐久性も問題なさそう。
- 使っていると多少減ってくるが問題ないレベル
- 補修材部分の汚れが目立つが見えない場所なら問題なし
- 下地処理をしっかりすればはがれてくることはなさそう
まとめ
かかと補修をしてみたが意外に簡単であった。見栄えを気にしないのであれば、手軽に補修できる。見栄えを気にしだすと作業がエンドレスになるので注意!!費用があまりかからないので、かかとがすり減って困っている方はぜひチャレンジしていただきたい。
- スニーカーのかかとは自分で補修できる
- 費用は約1,000円程度*3
- お気に入りのスニーカーを長く履ける
*3:2018年6月2日時点の価格。
スニーカーのかかとは自分で補修できる
面倒かと思っていたが意外に簡単であった。逆に修理するのが楽しかったくらいである。このペースで家にある他の靴も修理したいくらいモチベーションがあがってしまった。愛着あるスニーカーであれば作業もさらに楽しくなる。かかとの壊れがひどくなると補修剤での修理は難しくなるので早めに修理しておけば長く履くことができる。少しのかかと修理であれば補修跡がほとんど目立たない。スニーカーの価格を考えると自分で修理するのが理想的である。
費用は1,000円程度
補修店に出すと1,500円から4,000円の費用がかかる。補修剤は1,000円程度で購入でき5回使えるとしたら一回の修理の材料費は200円程度。これなら安価なスニーカーであっても修理が可能である。
お気に入りのスニーカーを長く履ける
安上がりに補修ができるためお気に入りのスニーカーを長く履くことができる。スニーカーの購入価格を考えると買い替えの方がいいかと思ってしまうが、一回の修理にかかる材料費が200円なら躊躇なく修理できる。かかとがすり減ってしまったお気に入りのスニーカーをこの機に復活させてみてはどうだろうか?
この他にビルケンシュトックの修理や補修材の比較も紹介している。靴の修理に関する記事を以下にまとめたので興味のあるたかは以下をご参照ください。